お財布忘れて諦めて。。。。
あの日はお財布を忘れて帰らざるを得なかったけど、友達にお金借りてまでして買おうとは思わなかった。
そしてその日に 友達が試着したブレスレットも本当に素敵で、友達は試着して鏡見ながら自分の腕をうっとり眺めていた。
よほど気に入ったのか、あまり迷うことなくそのブレスレットを買うことにしていた。
普通ならそこでお会計してお店を出るはずだった。。。。
まさかまた後日このお店に私が来ることになるとはその時想像もしていなかった。
友達がお会計を待っているときにふと目にしたもの、それは「2F アンティーク時計」という案内板。
「えー!!アンティークの時計見てみようよ!!」
友達のルンルンな声に私も見てみたくなった。
2Fに続く階段を上がると、パールのジュエリーのショーケースの奥の方にベルトが華奢でフェイスが小さなアンティークの腕時計が何本か並んでいた。
ショーケースの端からゆっくり中を覗きこんでみると、現代の時計とは違ってフェイスが華奢で、文字盤も小さな、ベルトの細いアンティーク時計が並んでいた。
わあ!!!!!
今ではあまり見ない華奢で品のある時計に私はそれだけで、気持ちが飛び上がった。
形もラウンドやスクエア、ベルトも一つずつ素材が違って、唯一無二の時計だ。
1960年代のアンティーク時計。
アンティークのものって今まで手にしたことはないし、初めは誰かが使ったもので古いものという認識しかなかった。

私の生まれる前からこの時計はどんな人のどんな時間を刻んでいたのだろうか。
アンティークの魅力、それは誰ともかぶらないもので、そして以前使った人の刻んできた時間を私が引き継ぐといったとても素敵な役割を担うもの。
始めに買おうとしていた一粒ダイヤのネックレスに比べたら随分大きな買い物になってしまうけれど、何かもっと金額ではない何かを得ることができるような気がした。
そして自分仕様に付け替えてもらったベージュのアリゲーター柄の革のベルトが、時計のゴールドの枠にとてもなじんでいて、優しい気持ちにさせてくれる。
これを付けたら立ち振る舞いも気をつけなきゃって思うほど。
その時計をつけるたびに自分の気持ちが上がるのが分かる。
買ったそのもの自体はもちろん、買うために悩んでいる時間、買った後も幸せな気分にさせてくれるもの。
それが自分の人生を輝かせるものだと思いませんか?